作品番号 | 作 品 |
1 | 蛤の耐えてふたみのわかれかな |
2 | にぎやかな日の懐かしさ巣立ち鳥 |
3 | 一年生黄色い帽子笑ってる |
4 | 新調の詰襟の笑み真白い歯 |
5 | 見上げれば笑みを浮かべる春の雲 |
6 | ふきのとう夕げの皿でわらふなり |
7 | 山笑う滲み出でたる地の息吹 |
8 | 諌めれば笑って返す惚けの春 |
9 | 朝寝する独り暮らしをあざ笑う |
10 | お礼にと師ははまぐりに不動妙王 |
11 | 今年こそ笑いこらえて四月馬鹿 |
12 | 刺身喰うくちびるに花笑う |
13 | 蛤のからに描きしドラエモン |
14 | 名も告げず別れてきしが鳥雲に |
15 | 突然の訃報届くや石鹸玉 |
16 | 灰色にならないようによく笑う |
17 | 蛤の気の匂い追う氷見港 |
18 | 春うらら頬笑み似たり雲の群れ |
19 | はまぐりやあわててもぐる潮干狩り |
20 | 春祭り舞の終りの巫女の笑み |
21 | 吹く子らの姿なくても石鹸玉 |
22 | 蛤を足で探りし少年期 |
23 | ここだけの話よはまぐり砂を吐く |
24 | 腰パンになって蛤掘る子たち |
25 | 晩年の夢ふくらませ巣立鳥 |
26 | 蛤を採らんと意気込め満ち潮に |
27 | しゃぼん玉軒を伝いて割れにけり |
28 | 太鼓打つ卒業生の笑み光る |
29 | はまぐりの弾ける音や朝の市 |
30 | 土を喰う燕の夢や巣立ち鳥 |
31 | チューリップ咲いた咲いたと笑う母 |
32 | 耳をつくさえずり残す巣立ち鳥 |
33 | ひと吹きを笑顔で追うてしゃぼん玉 |
34 | 幼子は夢追うて行くしゃぼん玉 |
35 | 小刻みに親と円舞の巣立ち鳥 |
36 | 蛤も掘りつくされし里の海 |
37 | 上の句が浮かばずぷわーっとしゃぼん玉 |
38 | 巣立ちしたような気がする藁たれり |
39 | ネクタイの水玉模様シャボン玉 |
40 | 蛤を採りたきわれの足の指 |
41 | はま吸いの白くにごりてうまきこと |
42 | 蛤の数かぞえてる夢の中 |
43 | 蛤の陰膳椀の華やかさ |
44 | 幼稚園追いかけまわるしゃぼん玉 |
45 | 胸を張り爪先立ちて巣立鳥 |
46 | 蛤に夢中になるほど波楽し |
47 | 兄弟に背中押された巣立ち鳥 |
48 | シャボン玉メタモルフォーゼくりくらと |
49 | やぶれても夢つぎつぎに石鹸玉 |
50 | 石鹸玉かたみに吹いて孫と我 |
51 | はまぐりや三面鏡を開け放す |
52 | 君の子の職を得たりて巣立ち鳥 |
53 | 木の下に落ちて哀しい巣立ち鳥 |
54 | なかなかに弾けぬ虹のしゃぼん玉 |
55 | 蛤の替わり努める生の湯葉 |
56 | 蛤や蓋を開ければ潮香立ち |
57 | 泣き笑い君の笑顔はシャボン玉 |
58 | 蛤や椀の飾りのりぼんかな |
59 | 巣立ち鳥見守る母に白髪増え |
60 | さよならも言わず友逝く初音鳴く (転記ミス) |
61 | 巣立ち鳥親と故郷を忘れそな |
62 | 見上げれば尾だけ飛び出す巣立ち鳥 |
63 | 優しさの眼差しの先巣立ち鳥 |
64 | 虹色や儚い命シャボン玉 |
65 | 親離れ子離れ天晴れ巣立ち鳥 |
66 | 巣立ち鳥思いのままに君の空 |
67 | 七色の虹を運んでしゃぼん玉 |
68 | 日々眺め思いを馳せる巣立ち鳥 |
69 | シャボン玉想いの丈を閉じ込めて |
70 | シャボン玉ふわり津軽の山映えて |
71 | しゃぼん玉消えた縁側桜咲く |
72 | 巣立ち鳥旅の支度を始めおり |
73 | 花のもと笑いの絶えぬ友ひとり |
74 | 巣立ち鳥世話に成ったと歌うかな |
75 | 子のいない居間の笑いは漫才師 |
76 | 口窄め一吹き虹のしゃぼん玉 |
77 | 石鹸玉幼子遊ぶ鬼ごっこ |
78 | はらり散る桜ふふふと笑いつつ |
79 | |
80 | しゅるしゅると吐息の回るしゃぼん玉 |
(シャボン玉と表記ミス)
★ 今回は、全部書き写しなので、間違いがあるかもしれません。
二句について、申し出がありましたので、訂正いたしました。
各自間違いがないか、ご自分の作品がちゃんとあるかどうか、
確認してくださいね。