●萍漂子選 【1、12、22、31、44、48】
1 群生の昼顔揺れて甲羅干し
夏の海、砂浜での風景でしょうか。
歳をとってくると日ざしが身体に堪えます。
12 人待てば浜昼顔に浪の音
待っているとりとめのない時間と心の空白に
誰を待つのでしょうか。
22 夕立や虹を残して急ぎ足
最近、大きな虹を見ることがありません。
夕立の後の虹を見てみたいです。
31 林ごと空に湧き立つ蝉時雨
子どもの頃、近所の寺の境内で、蝉時雨を何
度となく経験しました。
「林ごと空に湧き立つ」という表現が素晴ら
しいと思いました。
44 祭りの夜人垣越しのうなじかな
ご近所の今どきの娘さんをはじめ、おばさん
たちも髪をアップにした浴衣姿になると見直
してしまうことがあります。
48 ほろ酔ひで祭囃子を子守唄
御神酒、あるいは晩酌をすませ座敷でゴロリ。
風に乗ってお囃子が遠く聞こえてくるので
しょうか。
以上、選句、感想をお送り致します。
有り難うございました。
萍漂子
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萍漂子作
52 心地よき母の背中で夏祭り 【萍漂子】
13 植え込みに咲く昼顔は疎まれて 【萍漂子】
26 夕立ちの激しき雨は汝れの裡 【萍漂子】
39 釣り終えて竿納めんと蝉時雨 【萍漂子】
13 植え込みに咲く昼顔は疎まれて 【萍漂子】
26 夕立ちの激しき雨は汝れの裡 【萍漂子】
39 釣り終えて竿納めんと蝉時雨 【萍漂子】