第６２回 １月の作品・選句・作者披講

　　　　　牛

　１　ポケットの握る手温し雪まつり         【しらぶる】

 

  　  　  歌　祥 法

　２　童去り手袋ひとつ雪まつり　　　　　　【道草】

 

　３　雪国の雪の恵みや雪まつり　　　　　【牛郎】

　　　　　法

　４　スサノオの八岐大蛇や雪まつり　　　【祥雲】

　　　
　　　　　道

　５　雪まつりきちと足元確かむる　　　　　【羽林】

 

　　　　　歌　牛　し

　６　雪まつり母の童心目覚めさせ　　　　　【風葉】

 

 

          祥
　７　ため息も吸い込まれてや雪まつり　　【法被衣】

　　　　　葉　　　　
　８　豊作の夢積み上げて雪祭　　　　　　　【歌子】

 

　９　吹雪去り通勤不可という晴天　　　　　　【しらぶる】

 

１０　息止めてかがんで耐える吹雪かな　　　【牛郎】

　
　　　　　祥

１１　鱈汁を頬張り外は吹雪けり　　　　　　　【道草】

　　　　　歌　葉

１２　ならぬことはならぬの教へ大吹雪　　　　【羽林】

　　　　　葉　し　　
１３　日本海吹雪眺めし帰郷かな　　　　　　　【祥雲】
　　
　　　
　　　　　歌　祥　道　羽

１４　露天風呂吹雪の中に顔三つ　　　　　　【法被衣】

　　　　　道　牛　羽

１５　吹雪道テールランプのいのち綱　　　　　【風葉】

　　　　　法

１６　津軽女の覚悟きっぱり吹雪舞ふ　　　　　【歌子】

１７　ポケットに読みかけの本日脚伸ぶ　　　　【羽林】

１８　日脚伸ぶ紙粘土みな目尻上げ　　　　　　【風葉】

　　　　　牛　羽　葉　　　
１９　飽きもせぬ立ち話かな日脚伸ぶ　　　　　【法被衣】

　　　　　道　羽　し

２０　方言の行き交ふている露商かな　　　　　　【歌子】

２１　日脚伸ぶ槌振り上げてエンヤコラ　　　　　【しらぶる】

２２　大泣きにあやす母にも日脚伸ぶ　　　　　　【道草】

 

　　　　歌　祥　羽　法

２３　雲水の素足に草鞋日脚伸ぶ 　　　　　　　【牛郎】

　　
　　　　道　牛　法　葉　し　

２４　糸を繰る祖母の背中や日脚伸ぶ　　　　　【祥雲】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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