三月句会には、久しぶりに満点句がでました。満点句とは全員からの共感を得られた句を指しますが、法被衣さんの下記の句です。おめでとうございます。
初蝶や土手の散歩の友となり 【法被衣】
選 祥雲、牛郎、一駒、歌子
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・・・・選者の感相・・・・・・・・・
歌子の感想 初蝶や土手の散歩の友となり 【法被衣】
蝶がひらひらと自分についてくるのか、自分が蝶を追いながら歩いて
いるのか、のどかで平和な時間がゆるやかに流れています。
一駒の感想 初蝶や土手の散歩の友となり 【法被衣)
蝶のヒラヒラに目も心も奪われ楽しそうな散歩を想像する。
祥雲の感想 初蝶や土手の散歩の友となり 【法被衣】
散歩の友は紋白蝶か紋黄蝶か。嬉しさ滲む心和む景。
牛郎の感想 初蝶や土手の散歩の友となり 【法被衣】
ゆったりとした時が流れる句に一票。
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私の特選句 (今までお気に入りの句を二重丸句と表してきましたが、今後、句会の常識に合わせて特選句と表することにします。)
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歌子選 ◎23 青饅のレシピの中で笑う母 【一駒】
レシピの中で笑う母という表現が独創的で素敵です。
法被衣選 ◎21 見晴らせば末黒野(すぐろの)におう草千里【祥雲】
野焼きの後のいぶされた香りとともに雄大な阿蘇の草千里が目に浮かびます。
一駒選 ◎18青ぬたや母の形見の有田焼 【祥雲】
全てが母につながる素敵な句
祥雲選 ◎14 石仏も子らと同じに紫雲英の輪 【牛郎】
子供たちが紫雲英で作った環飾りを石仏にも被せた景でしょうか。
懐かしい心和む景。
牛郎選 ◎24、旅立ちの背に風花のしきりなり 【歌子】
記録的な大雪だった今年、よく晴れた旅立ちの日。
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4月句会の兼題
祥雲さんから 【蝌蚪 】
牛郎さんから 【長閑】
法被衣さんから 【接骨木の花】
一駒さんから 【 卯月 】
歌子から 【 当季雑詠 】
兼題が決まりましたら、いつもの通り、下記のコメント欄か、
haikude575@yahoo.co.jpまで送ってください。
兼題が決まり次第、作品は4月25日必着でよろしくお願いいたします。
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【ニワトコとは】
・北海道から九州まで日本全国の山野に普通に見られる落葉樹。若い芽は山菜に、乾燥させた花は利尿剤に、そして葉や幹は湿布として打ち身や骨折に使われるなど用途が多いため、かつては好んで庭植えされた。日本のほか、中国や朝鮮半島にも自生する。
・早春になると他の樹木に先駆けて、画像のように特徴的な若芽を展開する。
・4月から5月にかけて咲く花はクリーム色の円錐状で泡立つように開花し、遠目からもよく目立つ。
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蝌蚪(カト)とは
「蝌蚪」の意味は おたまじゃくしの別名のこと。