1 | 山焼きや黒き大地の勝ちとなり |
2 | 轟々と山焼く阿蘇や草千里 |
3 | 法螺がなる聖火鎮魂の山を焼く |
4 | 山焼きの勢子に炊き出す握り飯 |
5 | 山焼く野焦げた大地に薄かな |
6 | 枝の先力孕める二月かな |
7 | 微かなる鳥音二月の竹藪に |
8 | 風二月目鼻多感の杉の花 |
9 | 朝の雪二月八日の水曜日 |
10 | 消灯し景気も沈む2月かな |
11 | 猫の恋いのちの声のにぎやかさ |
12 | 原発も天地も阿鼻に春の地震(ない) |
13 | 二月や凍ったままの馬連チョコ |
14 | お茶の間の桜満開外は吹雪 |
15 | 雨水ぽた首筋へぽた掌に |
16 | 大凧や綱の重みも宙(そら)を行く |
17 | 兄弟の声も高々鳶凧(とんびだこ) |
18 | 凧の糸切れ追いかける赤きべべ |
19 | 百畳の凧揚げ祝ふ誕生日 |
20 | 糸切れて空でクルクル凧踊り |
21 | 春泥の轍の跡をそろりそろ |
22 | 春泥の中の殺戮ウクライナ |
23 | 春泥を踏んではしゃげる二歳児は |
24 | 春泥や買ったばかりのスニーカー |
25 | 犬だって春泥退けて散歩かな |
梅便りも聞かれる中、北国はまだ深い雪に埋もれており、狭い日本と言われながらも、一年で一番季節の温度差を感じる時期です。
それでは今月も互選4句選として、特選一句、並選三句の番号と一言感想、選評などよろしくおねがいいたします。締め切りは2月28日
送り先はhaikude575@yahoo.co.jpまで、お待ちしております。