顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

29回 祥雲選&作品

●祥雲選【 8、29、35、36、43 】
 
8.諌めれば笑って返す惚けの春
 
   「惚けの春」が効いている老人介護の情景が
 
   しみじみと伝わってくる余韻のある句です。
 

 

29.はまぐりの弾ける音や朝の市
 
   「弾ける音」と「朝の市」が巧く調和している
 
   心弾む句で、好きです。
 
 
 
 
35.小刻みに親と円舞の巣立ち鳥
 
   巣立ち鳥の可愛らしい様子が目に浮かぶようです。
 
   愛情溢れる観察細やかな句で、好きです。
 
 
 
 
 
36.蛤も掘りつくされし里の海
 
   蛤が掘りつくされて、今は採れない寂しさの感慨が
 
   しみじみと伝わってくる句で、好きです。
 
 
 
 
43.蛤の陰膳椀の華やかさ
 
   今は居ない人の使っていた椀でしょうか、
 
   華やかな意匠の椀を見ながら、
 
   その人を偲んでいる余韻のある句です。
 
 
 
 
 
 ===================================
 
●祥雲の作品
 
7 山笑う滲み出でたる地の息吹      【祥雲】
 
20 春祭り舞の終りの巫女の笑み     【祥雲】
 
34 幼子は夢追うて行くしゃぼん玉     【祥雲】
 
79 しゅるしゅると吐息の回るしゃぼん玉 【祥雲】
 
45 胸を張り爪先立ちて巣立鳥       【祥雲】
 
56 蛤や蓋を開ければ潮香立ち      【祥雲】