●祥雲選【 4、12、17、32、44】
4.はやる気を押さえてそっと冷奴
冷奴が好物なのでしょうか、「押さえて」は「抑えて」が
良いのではと思いますが、
4.はやる気を押さえてそっと冷奴
冷奴が好物なのでしょうか、「押さえて」は「抑えて」が
良いのではと思いますが、
心情と優しい動作が巧みに伝わってくる秀句です。
12.悔しさもさらりと忘れ冷奴
好きな冷奴を食み、ビールでも飲んでいる景でしょうか、
「さらりと」が季語に相応しい表現で、味わい深い句です。
17.紫陽花の媚とたわむる傘ひとつ
「媚とたわむる」と「傘ひとつ」の組み合わせの巧みさに
脱帽です。
紫陽花の七変化の艶麗さに魅了されて動かぬ心情を巧く
詠っています。
32.割り箸に身をゆだねたる冷奴
「身をゆだねたる」という表現が観察の細やかさを伝え、
割り箸に運命を預けたという発見の素晴らしい句です。
44.病室の小さき空に風薫る
身の回りの小さなことにも感覚が鋭敏な様子が伺えます。
健康に対する憧れと希望を感じさせる秀句です。
尚、歌子さんの「広場」の発想と企画に賛意を表します。
一部の人に偏らない、出来るだけ多くの人が気楽に参加したサロン
になれば幸いです。これからもどうぞ宜しくお願い致します。
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●祥雲の作品
9●祥雲
9階の上より招く四ひらかな 【祥雲】
22湯上がりの網戸の風や冷奴 【祥雲】
35満員の電車の中や梅雨湿り 【祥雲】
47花桐や薄紫は母の色 【祥雲】