顧問のいないネット俳句

句会の流れ①その月の兼題を使った俳句を25日必着で投稿します。                     ②ブログに全作品が公開されます。                          ③投稿した人は自分以外の作品番号を選句し3日以内に編集者へ送ります。        ④このあとのことはその後のブログに必要事項を載せます。

法被衣さん選 第38回

●法被衣さん選【14.1.3.28.49.58】
 


 
14 シクラメン紫煙ゆるがぬ窓辺かな
 
     窓からの光を背景にゆったりと煙草の煙が立ち
     昇って行く。
     シクラメンも日を浴びてなんとも静寂の一瞬。
     お見事です。
 
 
1 母に似し眉たまわりし初鏡
 
     自分に親の面影を感じつつ鏡に向かう。
     そんな余裕も正月だからこそ。
 
 

3 九十おうなほんのり紅や初鏡
 
     ほんのりがきいています。
     いくつになってもお化粧は女性の特権。
 
 
28 初句会最年少は六歳児  
     
     うむむ、直感的にいい句を詠んだりするんですよね。
 
 

49 古傷や裏返しみるスキー板
 
    スキーの裏側をしげしげ見る。
    自分の人生と重なって、いろいろなシーンが蘇りそうです。
 

 
58 しがまっことけろとけろや春を待つ
 
    しがまっことは氷の事でしょうか、それとも根雪?
    春を待つ気持ちが無邪気に表現されていると感じます。
   
 
 
 
その他気になった句
 
23 紅をひく還暦の妻シクラメン
 
     この句も女性の美に対する心情を詠んでいると思います。
 
 
35 夢の中一番でした初句会
 
    意外と鮮明に覚えていそうです。
 
 
22 シクラメン一鉢置いて暖かい
 
 
久々の盗作

 
シクラメン一鉢置いて部屋温し

私は個人的にいつ、どこで、誰が、何を、どうした、
をできるだけ句に詠み込むようにしています。
そうする事でかなり客観視できる部分が増えるように思います。
 
 
16 シクラメンほめて笑顔の入り来る
 
     ちょっとした日常風景でしょうか。
     シクラメンに感動した来客の笑顔、いいもんですねえ。
 
 
56 環暦を吹き飛ばしたるスキーかな
 
     還暦と言えど昨今は年寄りの部類には入りません。
 
 
24 うきうきの母の退院シクラメン
 
盗作です。

    あなうれし母と退院シクラメン

状況は違うかも知れませんが病室に飾っておかれたお見舞い
シクラメンが我が家に帰れるといううれしさが表現できるの
ではないかと。
 
 
64 身二つの娘の腹や春を待つ
 
これから親になる娘さん、それを詠んでいる作者とも
愛情に満ちたまなざしが感じられます。
腹に代わるいい言葉があれば。
 
 
 
初鏡の句は女性は化粧、男性は髯を詠んでいるのが
印象的でした。
男が化粧するというのもまたなんですが・・・。
 
 

5●法被衣さん作品       1月18日
 
 
5、二日目に髭ぼうぼうの初鏡【法被衣】
 
18.シクラメン底冷えの部屋紅一点【法被衣】 
 
31.兎年牛歩を胸に初句会【法被衣】
 
44.スキー場喚声転び行く斜面【法被衣】

57.春を待ち陽を受く土の黒さかな【法被衣】