法
1 一房を幼児ほしがリ葡萄狩 【道草】
牛
2 小葡萄や昔ながらと種を吐く 【J次郎2】
3 透き通る緑の葡萄飽かず見て 【祥雲】
つ 祥 道
4 あめつちの愛をぎゅうっと葡萄かな 【歌子】
5 ひとつぶの葡萄にも喜怒哀楽も 【羽林】
6 葉をくわれがんばる葡萄たわわなり 【しらぶる】
法
7 葡萄皿一つ多めに蔭の善 【蝸牛】
葉 祥 し
8 もう寝るねぶどう一房冷えてます 【つだみつぐ】
次 羽
9 山葡萄にわか杜氏がしぼりおり 【牛郎】
つ 祥 し
10 一房の葡萄の重さ持ち帰る 【法被衣】
羽 牛 歌
11 葡萄食む聖書の一語書きし後 【風葉】
12 秋の風山の匂いを身にまとい 【道草】
蝸
13 滝愛でる人の絶えたり秋の風 【J次郎2】
葉
14 暮れ六つの鐘しみじみと秋の風 【祥雲】
つ 蝸 祥
15 父母の墓訪ふて色なき風と会ひ 【歌子】
次
16 ごみ箱のビニール傘や秋の風 【羽林】
歌
17 廊走り渡る四角い秋の風 【しらぶる】
18 空部屋で漏らす溜息秋の風 【かたつむり】
蝸
19 秋風や君の背中は遠すぎて 【つだみつぐ】
道
20 黄金を無事刈り終えて秋の風 【牛郎】
葉
21 猫寝入る静の至福や秋の風 【法被衣】
羽
22 秋風や漢は黙って家を出る 【風葉】
し
23 一望に実りを包む秋の星 【道草】
23 一望に実りを包む秋の星 【道草】
法 歌
24 名月や浪に残りし松ひとつ 【J次郎2】
25 泣き笑う影をしるくぞ月昇る 【祥雲】
葉 道
26 どしゃぶりの雨の途切れに秋の風 【歌子】
次 つ 牛
27 手のひらの新米少し零しけり 【羽林】
羽
28 プレハブの現場事務所に虫時雨 【しらぶる】
29 あき部屋の窓にやんわり月灯り 【かたつむり】
31 酔芙蓉今夜の肴迷いおり 【牛郎】
蝸
32 秋の夜や眼鏡を捜す家人かな 【法被衣】
次 牛
33 りんご熟れる罪を犯して子の二人 【風葉】