今回は、投稿者11名のうち、選句は8名でした。投稿数もまちまちでした。
今のところ、数名を除いて私も含めてほとんどが初心者ばかりなので、
575に並べて俳句にする、続けて作る・・・
これが最優先と思っていますが、10回目を堺に、基本的なことを学びつつ、向上していければいいなあ
と思っています。
これが俳句だ、これに習え。。。なんていうものはないので、各自の意識が大事だと思いますし、リアル
句会に出てみるとか、地元新聞や雑誌などに投稿してみるなど、そういう展開をもてればいいなあと
思ったりしています。ではでは、早速到着順に選句選評にいきましょう。
★ J次郎2 選 【 2 5 6 10 13 29 42 】
選評
今回も選句に非常に迷いました。 いっそ自分以外全部にしようか、とも。
しかし、そうも行かないので、
6 秋の虫鳴くのはおやめもう寝やう ◎
ユーモラスな表現の中に、寝つけない何かがある。
物憂い秋の夜のこと・・とは、読み過ぎですかねぇ。
29 ぶうと鳴るほおずきのせいに河童の屁 ○
ユーモアのあふれる句に、おもわず笑みこぼれます。
「屁の河童」は知ってる表現ですが、「河童の屁」とはなんでしょね。
河童は、川遊びから帰ってきた子供のことでしょうか。
13 庭畑食べつくされて秋の風
「食べつくされて」がおもしろく、かつ、共感します。
42 接吻やほおづきぽっと色づきぬ
頬が赤らんだんですね。数十年前の記憶のようで、なんとなく
小説の一場面が浮かびます。
10 一息に円を描いて帰燕かな
渡りの季節になりましたね。ツバメもだんだん少なくなってきたようです。
そんな感じが、よく現れていると思います。
5 草紅葉予約の要らぬ切符もち
ぶらりとあての無い旅に出てみたい。そんな気持ちが現れていますね。
2 芭蕉庵よもや隣が椿山荘
うむむ、知らなかった・・・「椿山荘」は東京の有名な「おもてなし所」で
三十数年前に一度「入ったことがある」
よもや、となりが「芭蕉庵」であったとは・・・
田中角栄元首相の「目白御殿」が近くなのは知ってたけど・・・
恒例「うたこ」当て、
14 碧空を抱ひて横たふ草紅葉・・・旧かなを使うのは・・?
19 名月やブルースうたいて独り語と ・・・・ブルース=うたこ? 短絡気味だが
いかんいかん、今回はお脳の調子がいまひとつ。 以上
★法被衣選 【10、13、20、26、31,36、43】
10 一息に円を描いて帰燕かな
一息ににツバメのあのスピード感が見事に詠まれていると思います。
13 庭畑食べつくされて秋の風
半分枯れた葉っぱや蔓が目に浮かびます。
20 鬼灯や児は何なぜとしりたがり
鬼灯とかいてほうずき。なぜ?大人でも知りた~い・・・。
26 刈後の畦道延びる轍跡
今まで稲穂で見え難かった農道が刈入れの後ははっきり。
31 舗装割る頑張り屋さんの草紅葉
恵まれない環境にがんばる姿。そこにも秋が訪れるのですねえ。
36 打ちもがく池面果てなし蛾は落ちて
水面に羽ばたきの波動がとぎれとぎれにむなしく広がっている様子。
43 引き抜きぬ用水掃除や草紅葉
けっこう重みのある草のかたまりの感触。 以上
★ しらべる選 【5、10、12,25,28,33,43】
以上7つ選びました。
○5 草紅葉予約の要らぬ切符もち
秋と云えば旅行、をうまく現してますね。
○12 明日はたつ稜線眺め秋の風
爽快感。
○25 秋風や昼寝の犬の鼻ピクリ
目のつけどころにもいろいろあるということですね。
○26 刈後の畦道延びる轍跡
単純な構図ですけど、そんな絵もあるかな。
○28 草紅葉ほころび直す六十路かな
定年、第二の人生という感じ。
○33 職引いてそろそろしみる秋の風
半年経つとしみるものなんですね、行く道や心象風景。
○43 引き抜きぬ用水掃除や草紅葉
年中行事で召集されたりする日常。
*35 千の風我と語れや草紅葉
流行をうまく取り込めましたね。
*36 打ちもがく池面果てなし蛾は落ちて
ペシミスティックですがテーマは意欲的。蛾は夏の季語? 以上
★風智選 【4,25,26,30,38,40,42】
04 野辺の花彼岸忘れず咲きにけり
25 秋風や昼寝の犬の鼻ピクリ
26 刈後の畦道延びる轍跡
30 ふるさとへ介護の門出や草紅葉
38 柔らかに実りを運ぶ秋の風
40 背にへばる汗がぞくりと秋の風
42 接吻やほおづきぽっと色づきぬ
選評が難しいww
今回、パス m(__)m 以上
★こば選 【5,12,21、23,28、42,43】
5 草紅葉予約の要らぬ切符もち
そうそう 何処で見つけるか分からない楽しみが・・
12 明日はたつ稜線眺め秋の風
鳥たちも旅立ちの季節 見納めの山々・・
21 秋風を裂いて病の知らせ聞く
夏を過ごして・・そんな知らせが・・よくある場面・・
23 草紅葉根っこの下は活断層
今にも崩れそうな所に根っこをはって・・見かけるね
28 草紅葉ほころび直す六十路かな
どんな草花も その周りも手入れが要るもの・・楽しみにして・・
42 接吻やほおづきぽっと色づきぬ
ほおづきの色 いいね~ 音を出して遊んだもの・・
43 引き抜きぬ用水掃除や草紅葉
詰まった用水路の掃除 草紅葉が慰めてくれる・・
他にも感じた句があるけど・・理解できない句もあり・・・
みなさんの選句が楽しみです。 以上
★かんな選 【4、8、10,14、29,33、41】
4 野辺の花彼岸忘れず咲きにけり
彼岸花と名前がついたのが解るほど・・・
毎年彼岸花をみると「あ~もう彼岸なんだなぁ」と関心します。
納得する句で文句なく頂きました。
8 秋風や物哀しいよギターの音
この句を作った人はきっとギターが上手な方なんでしょうね。
私が弾くと哀しい音は出ません(^_^;)
早く哀しい音、楽しい音が弾けるよう私には励まされる句です。
10 一息に円を描いて帰燕かな
つばめは本当にきれいな円を描くように飛びますよね~
14 碧空を抱ひて横たふ草紅葉
秋晴れの日の広い野原できれいな草紅葉
想像して行ってみたくなるような・・・
29 ぶうと鳴るほおずきのせいに河童の屁
童話の一ページが浮かぶようなかわいい句ですね。
33 職引いてそろそろしみる秋の風
先日退職したと伯父さんから葉書を頂き、そのような気持ちを書いておりま
した。いつか私も解る日がくるのかな・・・
41 物憂ひにしたる夜風か月見かな
ロマンティックな句
10代の頃初恋をした頃を思い出しました。 以上
★歌子選 【3、5,10、14,21,28、36】
3 新涼に太鼓の音の出前かな
音の出前。。。これが面白かった。村祭りの演芸会やお祭りが盛んになる季節。
私も小さいころ、近隣の町内の演芸会や祭りに借り出され、バンドをバッグ
に歌っていたことがあったのを思い出しました。
5 草紅葉予約の要らぬ切符もち
予約の要らぬ切符、これがいろんな思いやドラマを想像させて、いいですね。
10一息に円を描いて帰燕かな
一息に。。。。とあるから、きっと飛ぶスピードもばたばたという飛び方じゃなく、
シューッと切れ味のいいとび方なんだろうな。青森にもツバメっているんだろうか
見たことがないので習性もよく分からないのですが、この句を見ていたら、私も見
たことがあるような気になりました。
14 碧空を抱ひて横たふ草紅葉
景がおおきくって、いいですねえ!
表示画像の、青森の萱野茶屋高原がめにうかんで、気持ちのいい句でした。
21 秋風を裂いて病の知らせ聞く
秋風を『裂いて』という表現に、心痛の深さが感じられ、『介護の旅』の句とあわせて
ご家族の回復を祈らされました。
28 草紅葉ほころび直す六十路かな
草紅葉と、六十路を重ねたところがうまいなあと思いました。
言葉の響きやごろもいいですねえ。
36 打ちもがく池面果てなし蛾は落ちて
池に落ちた蛾の描写をしているだけなのに、『打ちもがく姿は
人生の悩みに直面して苦悩している人間の姿そのものだ』と息苦しいほどに
想像させる、すごい句だなあと思いました。 以上
書き漏らしたことがあれば、コメントのほうによろしくお願いします。